医療用漢方製剤

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医療用漢方製剤 一覧

漢方薬は、健康保険がきく医療用の漢方製剤(エキス顆粒)がこんなにたくさんあります。

柴陥湯(サイカントウ)

効能または効果

咳、咳による胸痛

参考(使用目標=証)

体力中等度の人で、強い咳が出て、痰が切れにくく、胸痛する場合に用いる

  1. 心窩部より季助部にかけて苦満感を訴え、抵抗・圧痛の認められる場合(胸脇苦満)
柴胡加竜骨牡蛎湯(サイコカリュウコツボレイトウ)

効能または効果

比較的体力があり、心悸亢進症、不眠、いらだち等の精神症状のあるものの次の諸症

高血圧症、動脈硬化症、慢性腎臓病、神経衰弱症、神経性心悸亢進症、てんかん、ヒステリー、小児夜啼症、陰萎

参考(使用目標=証)

比較的体力のある人で、精神不安、不眠、いらいらなどの精神神経症状があり、【※胸脇苦満】のある場合

  1. 頭痛、頭重、肩こりなどを伴う場合
  2. 臍傍に腹部大動脈の拍動の亢進を認める場合

※胸脇苦満:心窩部より季助部にかけて苦満感を訴え、抵抗・圧痛の認められる症状をいう

柴胡桂枝乾姜湯(サイコケイシカンキョウトウ)

効能または効果

体力が弱く、冷え症、貧血気味で、動悸、息切れがあり、神経過敏のものの次の諸症

更年期障害、血の道症、神経症、不眠症

参考(使用目標=証)

比較的体力の低下した人で、顔色がすぐれず、疲労倦怠感があり、動悸、息切れ、不眠などの精神神経症状を伴う場合に用いる

  1. 心窩部より季助下部にかけての軽度の苦満感【※胸脇苦満】を訴える場合
  2. 悪寒、微熱、盗汗、口渇などを伴う場合

※胸脇苦満:心窩部より季助部にかけて苦満感を訴え、抵抗・圧痛の認められる症状をいう

柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)

効能または効果

発熱汗出て、悪寒し、身体痛み、頭痛、はきけのあるものの次の諸症

感冒・流感・肺炎・肺結核などの熱性疾患、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胆のう炎・胆石・肝機能障害・膵臓炎などの心下部緊張疼痛

参考(使用目標=証)

熱性疾患では、急性期を経てなお頭痛、悪寒、関節痛、食欲不振などのある場合に用いる
【*慢性疾患】では、心窩部より季助部にかけて苦満感を訴え、抵抗・圧痛が認められ【※胸脇苦満】、腹直筋の攣急を伴う場合に用いる

  1. 心窩部の苦満感、食欲不振、腹痛などを伴う場合
  2. 精神不安、不眠などの精神神経症状を伴う場合 ※胸脇苦満:心窩部より季助部にかけて苦満感を訴え、抵抗・圧痛の認められる症状をいう

*効能・効果参照

柴胡清肝湯(サイコセイカントウ)

効能または効果

かんの強い傾向のある小児の次の諸症

神経症、慢性扁桃腺炎、湿疹

参考(使用目標=証)

腺病質の人で、皮膚の色が浅黒く、扁桃、頸部や顎下部リンパ腺などに炎症、腫脹を起こしやすい場合に用いる

  1. 小児に用いられることが多い
  2. 疳が強く、不眠、夜なきなどのある場合
  3. 両腹直筋の緊張や、季助下部に抵抗・圧痛のある場合
柴苓湯(サイレイトウ)

効能または効果

吐き気、食欲不振、のどのかわき、排尿が少ないなどの次の諸症

水瀉性下痢、急性胃腸炎、暑気あたり、むくみ

参考(使用目標=証)

体力中等度の人で、心窩部より季助部にかけての苦満感、ならびに抵抗・圧痛(胸脇苦満)があり、尿量減少、浮腫、口渇などを伴う場合に用いる

三黄瀉心湯(サンオウシャシントウ)

効能または効果

比較的体力があり、のぼせ気味で、顔面紅潮し、精神不安で、便秘の傾向のあるものの次の諸症

高血圧の随伴症状(のぼせ、肩こり、耳なり、頭重、不眠、不安)、鼻血、痔出血、便秘、更年期障害、血の道症

参考(使用目標=証)

体格・体力ともに充実した人が、のぼせ気味で顔面紅潮し、便秘を訴える場合に用いる

  1. 気分がいらいらして落ちつかず、精神不安や不眠を訴える場合
  2. 心窩部の膨満感を訴える場合
  3. 鼻出血、下血などのある場合。ただし、出血が長びいて貧血の著しい場合には用いない
三物黄ゴン湯(サンモツオウゴントウ)

効能または効果

手足のほてり

参考(使用目標=証)

体力中等度あるいはそれ以上の人で、手足の熱感のある場合に用いる

  1. 手足の熱感が夜間に特に著しく、安眠できない場合
  2. 口渇を伴う場合
  3. 手掌、足蹠の熱感、そう痒感、乾燥、発赤などを伴う場合
四逆散(シギャクサン)

効能または効果

比較的体力のあるもので、大柴胡湯証と小柴胡湯証との中間証を表すものの次の諸症

胆嚢炎、胆石症、胃炎、胃酸過多、胃潰瘍、鼻カタル、気管支炎、神経質、ヒステリー

参考(使用目標=証)

体力中等度もしくはそれ以上の人で、【※胸脇苦満】腹直筋の攣急があり、イライラ、不眠、抑うつ感などの精神神経症状を訴える場合に用いる

  1. 腹痛、腹部膨満感、動悸などを伴う場合

※胸脇苦満:心窩部より季助部にかけて苦満感を訴え、抵抗・圧痛の認められる症状を言う

四君子湯(シクンシトウ)

効能または効果

やせて顔色が悪くて、食欲がなく、つかれやすいものの次の諸症

胃腸虚弱、慢性胃炎、胃のもたれ、嘔吐、下痢

参考(使用目標=証)

体力の低下した人が、胃腸機能が低下して、食欲不振、心窩部の膨満感などを訴える場合に用いる

  1. 全身倦怠感、手足の冷えなどを伴う場合
  2. 腹壁の緊張が弱く、心窩部に振水音を認める場合
七物降下湯(シチモツコウカトウ)

効能または効果

身体虚弱の傾向のあるものの次の諸症

高血圧に伴う随伴症状(のぼせ、肩こり、耳なり、頭重)

参考(使用目標=証)

体質虚弱ながら胃腸の働きの比較的よい人の高血圧症に用いる

  1. 易疲労感、下半身の冷え、頻尿傾向などを伴う場合
四物湯(シモツトウ)

効能または効果

皮膚が枯燥し、色つやの悪い体質で胃腸障害のない人の次の諸症

産後あるいは流産後の疲労回復、月経不順、冷え症、しもやけ、しみ、血の道症

参考(使用目標=証)

比較的体力の低下した人で、手足が冷え、諸種の出血や貧血の徴候があり、皮膚の枯燥傾向のある場合に用いる

  1. 月経不順、自律神経失調症状などを伴う婦人
  2. 腹部軟弱で臍傍に動悸を触れる場合
炙甘草湯(シャカンゾウトウ)

効能または効果

体力がおとろえて、疲れやすいものの動悸、息切れ

参考(使用目標=証)

比較的体力の低下した人で、動悸、息切れなどを訴える場合に用いる

  1. 皮膚の枯燥、易疲労感、手足の煩熱などを伴う場合
芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)

効能または効果

急激におこる筋肉のけいれんを伴う疼痛

参考(使用目標=証)

急激に起こる筋肉(おもに下肢)の痙攣性疼痛ならびに腹部疝痛を訴える場合に用いる
頓服あるいは他の処方と併用されることが多い

小柴胡湯(ショウサイコトウ)

効能または効果

1.体力中等度で上腹部がはって苦しく、舌苔を生じ、口中不快、食欲不振、時により微熱、悪心などのあるものの諸症
2.慢性肝炎における肝機能障害の改善"

1:諸種の急性熱性病、肺炎、気管支炎、感冒、胸膜炎・肺結核などの結核性諸疾患の補助療法

参考(使用目標=証)

体力中等度の人で【※胸脇苦満】のある場合に用いる

  1. 熱性疾患では食欲不振、口中不快感などを伴う場合
  2. 【※胸脇苦満】の認められる諸種慢性疾患(効能・効果参照)
  3. 食欲不振、全身倦怠感などを伴う諸種慢性疾患(効能・効果参照)
  4. 虚弱な小児に用いる

※胸脇苦満:心窩部より季助部にかけて苦満感を訴え、抵抗・圧痛の認められる症状をいう

小柴胡湯加桔梗石膏(ショウサイコトウカキキョウセッコウ)

効能または効果

咽喉がはれて痛む次の諸症

扁桃炎、扁桃周囲炎

参考(使用目標=証)

体力中等度の人で、微熱があり、心窩部より季助部にかけての苦満感、圧迫感(胸脇苦満)、食欲不振などを訴える場合に用いる

  1. 上気道の亜急性ないし慢性の炎症性疾患
小青竜湯(ショウセイリュウトウ)

効能または効果

1、下記疾患における水様の痰、水様鼻汁、鼻閉、くしゃみ、喘鳴、咳嗽、流涙気管支喘息、鼻炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、感冒
2、気管支炎

参考(使用目標=証)

体力中等度の人で、喘鳴、咳嗽、呼吸困難、鼻症状などを訴える場合に用いる

  1. 泡沫水様性の痰、水様性鼻汁、くしゃみなどを伴う場合
  2. 心窩部に振水音を認める場合
小半夏加茯苓湯(ショウハンゲカブクリョウトウ)

効能または効果

体力中等度の次の諸症

妊娠嘔吐(つわり)、そのほかの諸病の嘔吐(急性胃腸炎、湿性胸膜炎、水腫性脚気、蓄膿症)

参考(使用目標=証)

体力中等度の人で、悪心、嘔吐を主訴とする場合に用いる

  1. 嘔吐は少しずつ何回も吐き、吐いたあとも悪心の残るようなものである
  2. 心窩部のつかえ感、めまい、動悸などを伴う場合
消風散(ショウフウサン)

効能または効果

分泌物が多く、かゆみの強い慢性の皮膚病(湿疹、蕁麻疹、水虫、あせも、皮膚そうよう症)

参考(使用目標=証)

比較的体力のある人の慢性の皮膚疾患で、患部に熱感があって、多くは湿潤し、そうようのはなはだしい場合に用いる

  1. 頑固な皮疹で、分泌物があって痂皮を形成し、その外見が汚穢で地肌に赤味を帯び、口渇を訴える場合
  2. 皮膚の病変が夏期にむかって、増悪する傾向のある場合
真武湯(シンブトウ)

効能または効果

新陳代謝の沈衰しているものの次の諸症

胃腸疾患、胃腸虚弱症、慢性腸炎、消化不良、胃アトニー症、胃下垂症、ネフローゼ、腹膜炎、脳溢血、脊髄疾患による運動ならびに知覚麻痺、神経衰弱、高血圧症、心臓弁膜症、心不全で心悸亢進、半身不随、リウマチ、老人性そうよう症

参考(使用目標=証)

新陳代謝が低下して体力虚弱な人で、全身倦怠感や四肢の冷感があり、下痢、腹痛などを訴える場合に用いる

  1. 本方の下痢は、裏急後重を伴わない
  2. めまい、身体動揺感、心悸亢進などを伴う場合
十全大補湯(ジュウゼンタイホトウ)

効能または効果

病後の体力低下、疲労倦怠、食欲不振、ねあせ、手足の冷え、貧血

参考(使用目標=証)

病後、術後あるいは慢性疾患などで、疲労衰弱している場合に用いる

  1. 全身倦怠感、食欲不振、顔色不良、皮膚結膜、貧血などを伴うことが多い
  2. 盗汗、口内乾燥感などを伴う場合
十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)

効能または効果

化膿性皮膚疾患・急性皮膚疾患の初期、じんましん、急性湿疹、水虫

参考(使用目標=証)

体力中等度の人の皮膚疾患で、患部は散発性あるいは、びまん性の発疹で覆われ、滲出液の少ない場合に用いる

  1. 患部に化膿を伴うかあるいは化膿をくり返す場合
  2. 季助下部に軽度の抵抗・圧痛を認める場合
潤腸湯(ジュンチョウトウ)

効能または効果

便秘

参考(使用目標=証)

体力中等度あるいはやや低下した人の弛緩性または痙攣性便秘に用いる

  1. 老人あるいは胃腸機能の低下した人の便秘
  2. 皮膚枯燥、腹壁弛緩し糞塊が触知される場合
参蘇飲(ジンソイン)

効能または効果

感冒、せき

参考(使用目標=証)

胃腸虚弱な人の感冒で、すでに数日を経てやや長びいた場合に用いる

  1. 頭痛、発熱、咳嗽、喀痰などを伴う場合
  2. 心窩部のつかえ、悪心、嘔吐などのある場合
清暑益気湯(セイショエッキトウ)

効能または効果

暑気あたり、暑さによる食欲不振・下痢・全身倦怠、夏やせ

参考(使用目標=証)

比較的体力の低下した人で、食欲不振、全身倦怠感を訴える場合に用いる

  1. 軟便、尿量減少、自然発汗、手足の熱感などを伴う場合
  2. いわゆる夏やせ、夏まけに多用される
清心蓮子飲(セイシンレンシイン)

効能または効果

全身倦怠感があり、口や舌が乾き、尿が出しぶるものの次の諸症

残尿感、頻尿、排尿痛

参考(使用目標=証)

平素より胃腸虚弱で比較的体力の低下した人が、排尿困難、残尿感、排尿痛などを訴える場合に用いる

  1. 冷え症で神経質の人が多い
  2. 慢性の泌尿器疾患に伴う場合
川キュウ茶調散(センキュウチャチョウサン)

効能または効果

かぜ、血の道症、頭痛

参考(使用目標=証)

体力の強弱にかかわりなく、感冒などの初期にみられる頭痛や特発性の頭痛に用いる

  1. 感冒では初期で、頭痛の他、悪寒、発熱、関節痛などのある場合
疎経活血湯(ソケイカッケツトウ)

効能または効果

関節痛、神経痛、腰痛、筋肉痛

参考(使用目標=証)

体力中等度の人で、腰部より下肢にかけての筋肉、関節、神経が痛む場合に用いる

  1. 冷えにより増悪することが多い
  2. 【*お血】を伴う場合

*お血:漢方の一概念で、主として婦人科疾患、出血性疾患などに起こり、静脈系のうっ血、出血などに関連した症候群をいう (日本医師会発行、医薬品カードより)

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